ずっと一緒

入寺して30年、
いつも私の傍らで支えて下さった婦人会のHさんの
四十九日納骨法要を本堂でお勤めした。
婦人会の方々もお参り下さり、コーラスを合唱させていただいた。
みんな、Hさんを想い、涙声でのコーラスになった。

発病から一年間、彼女は、見事に生ききった。
告知を受け止め、苦しい治療をされ、ホスピスを自分で選び、
身の回りの整理、親しい方々へのお礼の手紙、
後を託すお孫さん夫婦への心配り。
ご自身の人生を、きちんとプロデュースされ、感謝で過ごされた。
生きるということ、そして死んでいくということ、
彼女は最期に大きな贈り物を、私達に残して下さった…。

意識の薄れる中、お電話をいただいた。
伺うと、
「ありがとう。四十九日納骨法要をよろしくお願いします。
 私は、お寺が大好きだった。坊守さんが大好きだった。
 また、遇いましょう」
と、お話された。
なくなった方を想う悲しみの深さは、
なくなった方からいただいたご恩の深さである…。
 
Hさん、ありがとうございました。
そして、おかえりなさい…ずっと一緒、ね。
みていてね。

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